Gastrointestinal disease 消化管疾患

消化管の疾患について

食道がん

食道がんは従来欧米に多い疾患でしたが、近年食生活の変化、胃食道逆流症(GERD)の増加、ピロリ菌感染率の低下により今後日本でも増加が懸念されている疾患です。男性で多い疾患で発症は60歳代が最も多く全体の約4割程度を占めます。

 

胃がん

胃がんは日本を含めたアジアに多い病気です。欧米諸国ではピロリ菌感染率が低いこともあり罹患率は低い病気です。
しかし近年日本では胃がん検診の浸透、ピロリ菌感染の診断および除菌治療が増加したこともあり、胃がんによる死亡率は低下傾向にあります。
性別では男性が女性に比べ約2倍ほど多いです。

 

ピロリ菌

ヘリコバクターピロリ菌(Helicobacter pylori)は細菌の一種で、らせん状を呈するグラム陰性桿菌です。
1983年に初めて発見され以後の研究で胃がんとの密接な関係が1994年に明らかにされ、現在では胃がん対策はピロリ菌除菌が最も大事であるともいわれています。

 

大腸がん

大腸癌(結腸癌、直腸癌)は食生活の変化などとともに近年日本でも増加傾向にあり、厚生労働省の統計によると2005年には死亡者数が40000人を超え 30年前の約9倍に達しました。現在肺癌が死亡者数では最も多いですが、近い将来に大腸癌による死亡者数がそれを超えると予想されています。

 

ポリープ

ポリープとは粘膜における肉眼的に隆起した病変の総称で様々なタイプのポリープがありますが、胃のポリープには腫瘍性のものと非腫瘍性のものに大別できます。

 

感染性腸炎

ウイルスや細菌に感染することにより引き起こされる炎症性の疾患です。
感染源は多種多様で、海外渡航歴のある方は国内であまり見かけない感染性腸炎にかかることもあるので注意が必要です。

 

大腸憩室症

憩室とは腸管の壁が外側に嚢状に突出した状態をいいます。
食物繊維の摂取不足や便秘、下痢などにより腸管内圧が上昇する、遺伝子異常などが原因と考えられています。

 

痔核

痔のなかで最も多いのが痔核です。肛門付近の血流が悪くなり、うっ血し、さらに静脈がこぶ状に拡張したものが痔核です。一般的には「いぼ痔」とも呼ばれています。

痔核につきましては肛門科ページで詳しくご説明しております。